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月別アーカイブ: 2025年10月

CBworksのよもやま話~第16回~

皆さんこんにちは!

 

福岡県大牟田市を拠点に、管工事、機械据付工事、プラント工事、制作・溶接工事、熱絶縁工事、足場仮設解体工事を専門とする

株式会社CBworks、更新担当の富山です。

 

 

 

半導体工場の配管工事における“鉄則”

~失敗が許されない現場だからこそ、守るべきことがある~


今回は、半導体工場における配管工事の“鉄則”――すなわち、私たちがどの現場でも必ず守っている作業の原理原則・心得・ルールについて詳しくご紹介します。

半導体製造ラインでは、「1本の配管の不良が、数億円の損失につながる」ことも珍しくありません。だからこそ、どんなに小さな作業でも、妥協は一切ありません。


■ 鉄則①:クリーンを最優先する

 

「配管工事=汚れ仕事」という時代は、半導体工場には当てはまりません。
髪の毛1本、油分ひとしずくが製品の歩留まりに影響するため、施工中は常に無塵・無菌・無静電環境を維持する必要があります。

  • 作業服は帯電防止・無塵仕様

  • 工具は専用のクリーンルーム用を持ち込み、現場外で洗浄・乾燥

  • 配管は搬入から開封まで一切手袋着用で対応

  • ガスラインはN2パージしながら溶接して酸化を防止

**クリーンさを守れない者に、半導体配管を語る資格なし。**これは業界の共通認識です。


■ 鉄則②:施工精度は“工芸品”レベル

 

溶接においては、ただ「つながればOK」ではありません。

  • 内面ビードの出方

  • 溶け込み深さ

  • 熱歪みの最小化

こうした要素すべてを管理し、さらにX線検査・内視鏡・リーク試験まで行い、合格したものだけが“使える配管”とされます。

1本のパイプが芸術品のように美しく仕上がっていること。
それが、プロの誇りです。


■ 鉄則③:図面通りは当たり前、図面以上を目指す

 

設計図面通りに施工するのは、プロとしては“最低限”。
現場の状況に応じて、安全性・メンテナンス性・作業性を加味した“+αの工夫”を加えることが、ベテラン職人の腕の見せ所です。

ただし勝手な変更は厳禁。
「現場調整→設計へ確認→是正・承認→反映」という正しいフローを守る意識が、施工の信頼性を支えます。


■ 鉄則④:安全はすべての前提条件

 

現場では化学薬品、毒性ガス、重量配管など、リスクの塊のようなものが存在します。
だからこそ、KY活動(危険予知)、声かけ確認、立入管理、耐圧テスト後のタグ管理など、すべてを徹底。

ヒヤリ・ハット1件でもあれば、朝礼で全体共有し、“全員で防ぐ”文化を持ち続けています。


■ 鉄則⑤:やり直しが効かない意識を持つ

 

一度設置された配管は、たとえ工事後に不具合が見つかっても、ライン停止しない限り交換できません。
だからこそ、1回の溶接、1本の締結、1個のバルブ設置にも、「これが最後のチャンス」という気持ちで臨むのが、私たちの姿勢です。


まとめ

 

半導体工場の配管工事は、“ただの工事”ではありません。
それは、製造品質・工場稼働・安全管理・環境保全すべてに関わる「製造インフラの根幹」です。

私たちはこの仕事に技術と誇りと責任を持ち、次の世代へもこの“鉄則”を受け継いでいきたいと考えています。

次回は、「若手技術者の育成と技術伝承」「配管施工におけるAI・遠隔監視の活用」など、現場の最前線をテーマにお届け予定です!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

福岡県大牟田市を拠点に、管工事、機械据付工事、プラント工事、制作・溶接工事、熱絶縁工事、足場仮設解体工事を専門としております。

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CBworksのよもやま話~第15回~

皆さんこんにちは!

 

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半導体工場の配管工事の歴史

~“つなぐ”から“創る”へ、進化してきた裏方の技術~


今回のテーマは、「半導体工場における配管工事の歴史」です。

普段あまり語られることのない分野ですが、実はこの“配管”という分野こそ、半導体製造の最前線を支える重要な技術なのです。

半導体工場では、ガス・水・薬液・真空・空調など、実に多様な流体が制御されており、それらを「安全・確実・清潔」に流すための配管システムが不可欠です。その配管技術は、半導体産業の発展とともに、着実に進化してきました。


■ 1970年代:国産IC時代の幕開けと配管の黎明期

 

日本国内で本格的にIC(集積回路)の量産が始まったのは1970年代初頭。この頃の配管は、まだ一般的な工場配管と大きく変わりませんでした。鋼管やフレキホースでガスや水を通し、施工も熟練の職人が図面を見ながら手作業で仕上げるという、ある意味“アナログな技術”が主流でした。

しかし当時でも、「不純物が混ざらないこと」「液体やガスを漏らさないこと」はすでに重要視されており、作業の丁寧さと信頼性が求められていました。


■ 1980~1990年代:クリーンルーム技術とともに進化

 

半導体製造における“クリーンルーム”が本格導入されると、配管工事の在り方も大きく変わります。ホコリや微粒子が製品に混入することを防ぐため、施工時の発塵リスクを最小限に抑える工法が求められるようになりました。

この時代に導入が進んだのが、以下のような技術です:

  • 不活性ガス(窒素・アルゴンなど)を流しながらのTIG溶接

  • ステンレス鋼管・PFA・PVDFなどの高純度材料の採用

  • ユニオンレスな溶接継手によるリーク防止対策

また、配管内部の凹凸や酸化膜が製品に悪影響を及ぼすことがわかり、溶接内面の酸洗浄・洗浄工程が加わるなど、施工そのものが“製造品質”に直結する時代に突入していきました。


■ 2000年代:ナノレベル製造に対応する“超高純度配管”の時代

 

2000年代に入ると、半導体はいよいよ微細化競争の時代へ。10nm、7nm、さらには3nmプロセスといったナノスケールの製造が始まり、少しの不純物や気泡、温度変化が製品不良に繋がるようになります。

これに対応するため、配管も進化を遂げます:

  • 電解研磨されたステンレス管の使用

  • 高純度ガス専用の2重管施工(インナー管+リーク検知)

  • 工場でのプレファブ施工と現地での最小接続化(モジュール化)

  • ガスラインごとの色分け・識別・管理票の徹底

配管工事はもはや、建設業ではなく“製造工学の一部”とも言えるレベルにまで高度化しているのです。


■ そして現在:DX時代の配管工事へ

 

現在の半導体工場では、配管施工においてもBIM(3D設計)やレーザースキャナによる位置測量トレーサビリティのデジタル管理が導入されています。

また、建設プロジェクトの進行管理も、スマートフォンやタブレットを活用したクラウド上での共有が主流に。
もはや配管工事も「現場で汗をかく職人仕事」だけでなく、「技術と情報を駆使するマネジメントの仕事」へと進化しているのです。


私たち配管工事業者は、こうした歴史の中で技術を磨き、現場の信頼を積み重ねてきました。
次回は、そんな現場で日々守り続けている“鉄則”について、より実践的な内容でお届けします。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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